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ゾムでは飽き足らず大先生にまで手ぇ出しとんのけ？ と一瞬偏見を持ったが、どうも鬱がAに絆されているようには見えなくて、勝手な憶測を呼ぶのはやめた。
ロボロとお揃いの綺麗な黒髪を揺らして強請る。比喩で例えるなら、限りなく174Hzを思わせる声だった。
「ロボロさん、食堂と厨房の監視カメラ、全部見せて貰えませんか？」
「ェ えぇ……いや、それはほら、秘密情報を捕虜に見せるわけにはいかんやん……」
「じゃあ、鬱さんなら見せても構わないってことですか？ それともなに。言い訳？」
「……お前、俺に対してだけ強気ちゃう？」
Aは強気に話したつもりはなかったが、人というのは無意識に影響されるもの。ショッピのロボロに対する強気な態度が移ったらしい。まあ、同年代でも高身長が多い獣人の国で珍しくAと同じくらいの身長だったから、内心対等と考えていたというのもあるが。
しかし、女怖いと言いたげに怯えるロボロを見て気を悪くしたらしい、Aは眉を下げておどおどとロボロの手を握った。あひゅっ、なんて情けない声がロボロから零れる。今度は情に訴える方向でいくようだ。
「お願いです、このままだと私、無罪なのに殺されるかもしれないんですっ……」
「せやぞロボロォ！ 親殺されて捕虜にされた挙句無罪で斬首されるかもしれへんAちゃんの事可哀想と思わへんのか！？ おぉん！？」
「え、なんで両親の事知ってるんです」
「……」
ちら、とわざとらしく視線を逸らした鬱。これは深く追求しない方がいいな、と思ったAは、ロボロの手をもう一度きゅっと握ってじっと雑面の向こうの目を見た。
得体の知れない弱さを感じる細い指。塁壁の外には出しちゃダメだと本能的に思わせる人間らしい低い背。もうちょっとだけ、と欲張ってしまいそうな近くて遠い距離感に。ー等星のような輝きを乗せて。さあ、天使は懇願した。
「お願いします。どうか私を助」
途端に、パァン、と乾いた音が部屋に響いた時。
Aの脳天を鉛玉が穿った。
໒꒱· ﾟ
「うびゃっ」
気がつくとそこは自室のフローリングの上だった。惘然と思考が止まった脳を叩き起し、もはや恒例行事になってしまった残機確認する。手首には相変わらず、カウントがひとつ減った数字が記載されている。
目頭を抑えて数秒間目を閉じたあと、地面に転がっているメイド服に手を伸ばした。
残り残機 : █23
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にのやも(プロフ) - 梓月さん» 流石悪運なだけありますね(><) シナナイデ……ツヨクイキテホシイデス……😢 (5月2日 23時) (
レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
梓月(プロフ) - ｴｪﾝ また何かに巻き込まれようとしている…泣 ﾄﾞｳｼﾃ…ﾄﾞｳｼﾃ……無事に生きてくれぇ〜 (5月2日 19時) (レス) @page35 id: c21b6e797e (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 元薺(サイ)だった者さん» コメント有難う御座います(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”！ 例の美女は私のタイプの塊なので魅力を感じて貰えて冥利に尽きます！︎︎︎︎ 読者様の好みの作品を作ることができて光栄です、是非最後までお付き合い下さい！⋆* (5月2日 17時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - コメント失礼します！主人公ちゃんの特異な体質や、それにメンバーがどう対応していくのか…そしてあの美人ちゃんの性格全てが魅力的すぎて…こういう作品が大好きでずっと探してたんです…！これからも応援してます！ご無理せず更新頑張って下さい！！ (5月1日 19時) (レス) @page33 id: b4227fd166 (このIDを非表示/違反報告)
*ゆきうさぎ*(プロフ) - にのやもさん» にのやも様のモチベになったら読者としては幸せでございます🌷.* 更新は読み返しながらゆるりとお待ちしておりますので、焦らずにのやも様のペースで❀ (4月20日 20時) (レス) id: aa12f1452f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にのやも | 作成日時：2024年4月5日 19時
